りゅうちょうのつれづれ日記

にちにち日記

童学寺住職の日常をつづっております。

不幸な人といると不幸がうつる

仏教ではハスの花を使った例え話が多く有ります。

ハスは泥の中に根を張っていますが、水面に現れた花は美しく汚れが有りません。

これは私たちがどんな状況でも侵されることのない清浄で強固なもの(仏性)を持っていることを表しています。

これとは反対に周りの人の影響をずいぶんと受けるのが幸福度なんです。

ハーバード大学が30年にわたり追跡調査した研究によると、家族や友人が幸せな人は自分の幸福度が15%高くなるそうです。すごいことに、友達のそのまた友達が幸せだとしても幸福度が6%高くなるというのです。凄いですよね。

逆もまた同じで、不幸な人といると不幸を感じる頻度が増えるようです。

確かに不幸そうな人といると気が滅入ります。幸せそうな人と居ると楽しくなってきますね。

原因は言葉

不幸を考えよう

では不幸そうな人ってどんな人でしょうか?

よくケガをする人?

よくお金を落とす人?

よくだまされる人?

どれでもないのではないでしょうか?

私の知人によく車で事故にあう人がいますが、「なぜか事故するんよね。でもケガしたことがないから運が良いよ。」と言っている人がいます。

彼が運が良いか悪いかは別として、彼は幸せそうに見えます。

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彼は全損の事故をした時も、「新しい車に乗れる!」と言ってました

グチや文句

ずばり!不幸な人とはグチや不満ばかり言っている人なんです。どんな時でも文句を言っている人がいます。

高収入で比較的楽な職場にいても

「給料は良いんだけど、上司が口うるさくって・・・。仕事もおもしろくないし」

家族が健康で毎日暮らしていても

「旦那は太ってるし、人の話なんか聞いてくれない。息子はゲームばっかりで・・・」

おいしい食事をしても

「デザートがおいしくないなあ。せっかく来たのに損しちゃった」

マイナス言葉を使ってしまう人達の事なんです。よくいますよね。

これは物事のマイナス面を特に意識してしまうクセがついてしまっているからです。

物事のマイナス面ばかりを見ていると楽しくありません。周りも不幸にします。

プラス面に目を向けた方が幸せになるのです。

本能なんでしょう

人は悪い情報に敏感に反応し、長い期間覚えている傾向があります。

週刊誌の記事も悲惨な事件をあからさまに書き立てると売り上げが上がるそうですし、ニュースもほんわかしたものより悪事のほうが視聴率が上がります。

これは人間に植え付けられている本能によるものです。

長い人類の歴史で、災害や事故につながる情報をいち早く見つけ出し、また覚えている者が生き残ってきたからなのでしょう。

身近な所では、「鶏肉から変なにおいがする」時に気付かなければ食べてお腹を壊すかもしれません。

運転中「前の車がふらついている」のが分からなければ、事故に巻き込まれるかもしれません。

人間には必要な機能なんです。

一緒にいないこと

不幸そうな人にマイナス言葉を止めてもらおうと思っても難しいです。なぜなら、彼らにとってそれは真実だからです。間違っているのではなく、意識しているポイントが違うだけなんです。

だから解決法は一つだけ。なるべく一緒にいないことです。

言葉を変えよう

 自分や家族がマイナス言葉を使ってしまっているのに気付いた場合はなおすことができます。プラスの事を見つけ出し、言葉にするクセを付ければ良いのです。初めは大変ですが、慣れると当たり前になって、口にする言葉が変わります。

コース料理でデザートがおいしくなくても

「メインの料理はおいしかった!初めて来たけどいいお店だね!」

一日仕事をして、「疲れたー」と言いたいときは

「今日も一日よく頑張った!私ってえらい!」

旦那さんが家でごろごろしていても

「こんなに疲れるまで働いてくれているんだなあ。ありがとう」

色々なパターンはありますが、ゲーム感覚でプラス言葉に置き換えて下さい。

だんだん幸せになっていきます。

童学寺にて

家内に「幸せですか?」と時々聞いています。

始めは「ふつう」と言ったので「健康で、食べていく事が出来て、子供も元気で、円満に暮らしている。でも普通?」と言ったら苦笑いで「幸せ」と言うようになりました。

無理やりでも構いません。プラス言葉をたくさん使って暮らして下さい。

その言葉たちが私達を幸せにしてくれます。